バイデン氏勝利に市場は安ど、法廷闘争でも勝利揺るがずとの見方

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 大接戦となった米大統領選で、民主党のジョー・バイデン候補が共和党の現職ドナルド・トランプ候補を破って勝利した。市場からは、ひとまず不透明感が払しょくされたと安どの声が上がっている。

トランプ氏はなお法廷闘争を続ける構えを見せているものの、多くの市場関係者はバイデン氏勝利は揺るがないとのコメントを寄せた。

サンライズ・キャピタル・パートナーズ(サンディエゴ)のCIO、クリストファー・スタントン氏は「バイデン氏勝利は市場にとって良いニュースだと思う。我々は、ツイッター上で繰り出される「トランプ砲」に疲れ果てていた」と述べた。

投資家の注目は議会上院選に移っている。ジョージア州の2議席が1月5日の決選投票に決着を持ち越すこととなったためだ。
民主党がこれを制すれば、政権と上下両院の意思決定権を握る可能性もある。トールバッケン・キャピタルの創業者兼最高経営責任者(CEO)、マイケル・パーブス氏は、選挙を巡るボラティリティー・リスクという点では、1月は「新たな11月」だと指摘した。

閣僚人事も要注目だ。財務長官候補には、米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事の名前が浮上。またバイデン氏は、既にゴールドマン・サックス(GS.N)出身のゲイリー・ゲンズラー氏に接触、金融規制の助言を求めている。

現時点では、大統領選の勝者が確定したことに多くの市場参加者や著名投資家が歓迎する声を上げている。

米銀行大手JPモルガン・チェース(JPM.N)のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「今こそ団結する時だ。我々は米大統領選の結果を尊重しなくてはならない」との声明を発表した。

https://jp.reuters.com/article/usa-election-markets-idJPKBN27O03E