>>872
それでも言われた通りに作ると、今度は丸太の横を削って平らになった方を上にして、プールに少し間隔を開けて渡す。
殆どプールが塞がれた感じである。

この丸太と丸太に引っ掛かるように、さっきの箱を並べる。
これがトイレであった。

いわゆるウンチングスタイルしか知らない日本兵は、不安定な箱の上に乗り、屈んで用を足した。
(小は丸太の隙間めがけて立ち小便)

勿論衝立がある訳じゃなし、前の人の排便風景を見ながらで落ち着かない。
次第に慣れたそうだが…

プールに溜まって盛り上がったブツは冬場カチカチに凍ったのをツルハシで叩いて壊し、
シャベルですくってソリに載せ、収容所から離れた所に捨てに行く。

「夏になると臭かったでしょ」と聞くと、そうでもなかったそうだ。
その頃には草が生い茂り、収容所から離れているのと元々便が臭くなるような栄養のある食事などとってないからである。