航空機関砲において最も強力であるとされるものが、A-10「サンダーボルト」攻撃機に搭載されるGAU-8/A「アヴェンジャー」30mm7連装ガトリング式機関砲です。
GAU-8/Aの規格外ともいえるパワーにまつわる伝説として「A-10はGAU-8/Aを射撃すると強烈な反動から減速し、失速さえすることもある」とさえまことしやかに語られていますが、
この伝説は真実なのでしょうか。

 にわかには信じがたいエピソードですが、失速はややオーバーであるにしてもGAU-8/A射撃時にA-10が減速することは紛れもない事実です。

 GAU-8/Aの反動の力は平均4500kgfであるとされます。この4500kgfという力はA-10に2基搭載されるTF34-GE-100ジェットエンジンの、
1基ぶんのフルパワー推力4100kgfを約1割、上回ります。A-10の標準的な機関砲射撃は1回約2秒程度ではあるものの、
ほぼエンジン1基と少しぶんの推力を相殺してしまうことになりますから、状況によって減速は免れません。

 機関砲は火薬を燃焼させ生じたガスの圧力で弾丸を押し出しますが、これは固形燃料ロケットエンジンの作動メカニズムと比べて、
弾丸があるか無いかの差しかない同一のものであり、いわばA-10は、逆向きに3基目のエンジンを搭載していると言い換えることができます。

以下ソ
https://news.yahoo.co.jp/articles/99ad30ec4f46db4426779e491dc99f8d0dfd73d7
https://contents.trafficnews.jp/icatch/000/014/757/large_201006_a10_01.jpg