トランプ米大統領は19日、米タイヤ大手グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーの製品をボイコットするよう呼び掛けた。
同社が「Make America Great Again(MAGA、アメリカを再び偉大に)」という大統領のスローガンがデザインされた野球帽など、
政治色の強い服装を職場で禁じたという報道に反発した。

トランプ大統領はツイッターへの投稿で「グッドイヤーのタイヤを買うな。グッドイヤーはMAGA野球帽の禁止を発表した」と述べた。

ホワイトハウスのマクナニー報道官は記者会見で、「グッドイヤーは自社の方針を明確にする必要がある」と述べた。

カンザス州の地方テレビWIBWはこれに先立ち、グッドイヤーが政治色の強い服装に関する従業員のトレーニングを開催し、
職場で容認される、もしくは容認されない服装について説明したと報じた。

グッドイヤーはその後発表した声明で「人種差別問題などを訴える表現は容認するが、特定の候補者や政党の選挙活動の支持に
関する表現などについては職場で控えるよう要請する」とした。

WIBWの報道が信頼できるかどうかについて確認は取れていない。

トランプ大統領のツイッターを受け、グッドイヤーの株価は最大6%下落する場面があった。

トランプ氏はその後記者団に対し、自身への支持を示す帽子の着用を禁止するグッドイヤーの措置は政治的な動機によるものだと批判。
代替品があれば、大統領のリムジンのタイヤも交換すると述べた。

同氏はまた、グッドイヤーが従業員に対し、警察官を支持する「Blue Lives Matter」運動に賛同する服装を禁止する一方で、
他の組織への支持を認めるのは「恥ずべき」行為だと非難した。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/08/maga-1.php