かつてアパレル業界の“王者”として自他ともに認めたレナウンの民事再生適用申請が、15日、東京地裁に受理された。
新型コロナ禍による外出自粛と衣料品販売の激減は、体力の弱まった企業から倒れていくサバイバルゲームをもたらし、
筆者が住む英国では、柔らかな植物模様の衣料品で世界的に有名なローラ・アシュレイが3月に破綻した。

アパレル業界でぶっちぎりの首位
 
レナウンは明治35年(1902年)、創業者の佐々木八十八によって「佐々木営業部」として大阪で設立され、
繊維製品の卸売業やメリヤス(ニット製品)の製造を手がけた。

第二次大戦中、国策による企業整理で江商(現・兼松)に吸収合併される苦難期もあったが、
戦後、いち早く東京に本社を開設して復活。メリヤス、肌着、靴下、セーターなどの販売を手始めに、
衣服の洋装化の波に乗って急成長し、瞬く間に日本最大のアパレル・メーカーになった。

2016年下半期に放送されたNHKの朝ドラ『べっぴんさん』に登場するオライオンという衣料品メーカーのモデルでもある。



https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60555