世界初「和牛メゾン」構築へ 次世代型畜産ベンチャーが厚真町と契約

 畜産ベンチャーのGOODGOOD(大阪市)は4月1日、国内外での和牛振興を目的として、国内の全和牛種4種を一貫飼育し、現地で商談ができる滞在型生産商談施設「和牛メゾン(WagyuMaison)」 の建設と構築のため、北海道厚真町と用地に関する長期契約を締結した。
北海道厚真町と用地に関する長期契約を締結 同社は、熊本県阿蘇の自社牧場と、兵庫県西宮市の拠点を中心に、牧草栽培から牧草和牛の繁殖、肥育、食肉加工、精肉店、レストラン、卸売を展開する畜産ベンチャー。国内初となる「和牛メゾン」の実現のため、町有地約200ヘクタールを長期使用する内容で契約した。
 「和牛メゾン」は、商談可能な滞在型の公開生産牧場。同社が現在、阿蘇で取り組んでいる牧草和牛や牧草牛の生産ノウハウを活用し、土づくりの段階から和牛の飼育を見学し、現地で食肉を提供しながら、バイヤーやレストランシェフ、消費者らとの商談ができる施設をめざす。
 また、分業化が進んだ和牛生産の現場では、生産プロセスを一貫して購買層に開示することが難しいが、飼料栽培から精肉レストラン経営や卸売業のすべてを自社で運営してきた同社の強みを活かし、和牛生産のなかでも牧草和牛生産のすべてを体系的に見学、理解できる施設をめざす。
 さらに、国内で公正取引委員会が認定している和牛4種(黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種)すべてと、和牛種と乳用種や外来種との掛け合わせた、多様な和牛由来の牛の繁殖肥育も予定。和牛に特化したメゾンは、世界初の取り組みとなる。
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