WHOの国際参照品(International Reference Preparation: IRP)として
1965年の制定開始以来不動の地位を築き半世紀近くに亘って一度も他に譲らなかったのが
日本BCG研究所の「BCG Tokyo 172 株」だからな
自前の研究所で独自株を有した医療先進国以外は基本的にずっとこれを使っていた
WHOが一極集中を止めたのはなんと21世紀に入ってからであり、
2009年にTokyo 172-1株、Danish 1331株が、2010年にRussian BCG-I株が
WHO参照品(Reference Reagents: RRs)として採択されるまで多くの国が日本株だけを使っていたわけだ
医療に自信のある欧州各国や、自由を履き違えた感のあるアメリカ・イタリア・スペインを除いた
多くの発展途上国は、自国の医療体制が不備であったが故に逆に最高のBCG株を接種できたという皮肉
良いもの(=日本株)は良い、と素直に認められない狭量さが招いた悲劇ということになるのかもしれない
(日本株は現在でも安全性安定性が高く、生菌数は文字通り他種とは桁が違う)