反捕鯨団体シー・シェパード、トロール漁によるイルカの死を告発
1/26(日) 18:39配信 AFP=時事
【AFP=時事】反捕鯨活動で知られる海洋環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd)」の船サム・サイモン(Sam Simon)号の船室のドアが、3回ノックされた。夜中の0時30分、夜間パトロールが始まる時間だ。6人のボランティアがボートに乗り、近くにいる漁船団の操業を監視し撮影するために出発した。
フランスの大西洋岸の浜辺に打ち上げられるイルカの死骸が増えている。シー・シェパードのボランティアたちの使命は、こうした漁船がこの地域一帯に生息するイルカに及ぼしている被害を記録することだ。
シー・シェパードのサム・サイモン号は気象観測船を改造したもので、昨年12月22日からフランス南西岸沖のビスケー湾(Bay of Biscay)の夜間パトロール基地となっている。
ボランティアらはトロール漁船が巨大な漁網を巻き上げるのを何時間でも待てるが、彼らの存在は煙たがられている。わずか数メートル離れたトロール船から、船員が「ごみあさりの奴らめ」と叫んだ。
トロール船の漁獲対象はシーバスだが、シー・シェパードは一緒に漁網にかかるイルカやクジラ類を録画しようとしている。
シー・シェパードは今回の活動で、トロール漁船にイルカ2頭が引き上げられる映像をインターネット上に投稿した。1頭は明らかに溺れ死んでおり、もう1頭は生きていて必死に漁網から逃げようとしていた。
■記録的な数の死骸
「イルカ混獲作戦(Operation Dolphin By-Catch)」は、この問題について一般の人々に警告し、当局に必要な措置を講じるよう圧力をかけるのが狙いだ。
トロール漁業は同地域に生息するイルカに壊滅的な打撃を与えており、フランスの西海岸には毎年数百頭ものイルカの死骸が打ち上げられている。
シー・シェパード仏支部の代表ラミヤ・エセムラリ(Lamya Essemlali)氏は「この問題はもう30年続いているが、沈黙のおきてのようになっている」と語る。
以下ソース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200126-00000035-jij_afp-sctch