大規模な反政府デモが続くレバノンの首都ベイルート中心部で18日、投石する抗議デモ隊と、催涙ガスなどで強制排除を試みる治安部隊が衝突した。フランス公共ラジオは160人以上が負傷したと伝えた。

 中心部でデモ隊の拠点となっていたテントも放火された。アウン大統領は同日、平和的なデモの保護やベイルート中心部の治安回復を軍などに指示した。レバノンでは昨年10月17日にデモが開始して3カ月が過ぎたが、沈静化の兆しは見えていない。

 デモではハリリ首相が辞任を表明し、ディアブ元教育相が首相指名されたが、組閣はできていない。混乱の余波で銀行預金の引き出しが困難になるなど市民生活への影響が拡大している。

https://www.sankei.com/smp/world/news/200119/wor2001190005-s1.html