中国の新型肺炎で「人から人への感染排除できず」と武漢市
1/15(水) 17:51配信

中国中部の湖北省武漢市当局は15日、発症が相次いでいる新型のウイルス性肺炎について「限定的
だが人から人へ感染する可能性は排除できない」との見方を表明した。発表では人から人への感染
リスクはやや低く、まだ明確な証拠も発見されていないと説明しており、詳細についてさらに医学的な
調査を進める。

 発症者の多くは武漢市内の海鮮市場の関係者で、市当局は市場の営業を停止して消毒措置などを
進めてきた。この日の発表によると、発症した夫婦2人のうち、先に発症した夫は感染源として疑われる
市場の従業員だったが、妻は市場には行っていないと説明しているという。

 当局はこれまで、新型のコロナウイルスを確認したとの初期段階の判定を示し、世界保健機関
(WHO)も同様の認定を行った。ウイルスが確認された発症者は計41人にのぼり、男性1人の死亡が
報告されている。発症者には中高年の男性が多い。高齢者や持病のある人が重症化しやすく、初期
症状は発熱や咳(せき)が中心だという。

 中国では、多くの人が帰省や旅行をする春節(旧正月)の大型連休が今月下旬に始まる。1月10日
から2月18日までの春節特別輸送期間中には延べ約30億人が鉄道や航空機などで移動すると
見込まれる。2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)では、春節の帰省ラッシュで感染が
全国に広がったため当局も警戒している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200115-00000571-san-cn