日本では認められない安楽死を求めてスイスに渡った女性。去る6月、NHKスペシャルが取り上げて大きな反響を呼んだが、実際、安楽死を希(こいねが)う人は増えている。
脚本家の橋田壽賀子さん(94)もその一人である。

 その女性、小島ミナさんは、徐々に全身の機能が失われる多系統萎縮症を患い、理想の死を求めてスイスに渡った。
Nスペでは、本人も家族もテレビカメラの前に素顔をさらし、そのうえ、死の直前から直後までもカメラでとらえていたのが衝撃的だった。享年51。

 これに橋田さんは、

「小島さんは生きるのが辛いと感じつつ、家族の愛情も感じていたはず。
それでも、大変な負担を背負ってスイスに行くほど彼女の意思は固く、ご家族もその意思を尊重されたのでしょうね。
私は小島さんほど切実ではないし、安楽死の具体的な準備をしているわけでもありません」

 こう言いながらも、

「選択肢として安楽死という道があってもいい、とは常々考えています」

 と思いを語る。2019年2月には、「あのとき死ねていればよかった、という思いもある」というほどの経験をしたそうだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200112-00601198-shincho-ent