日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノン入りしたと30日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)など
欧米メディアが報じた。ゴーン被告は日産資金を自身側に還流させたとして会社法違反(特別背任)罪などに問われ、保釈中。
保釈を認めた東京地裁決定は海外渡航の禁止を条件にしていたが、関係者によると、検察側、弁護側とも事前に出国を
把握していなかったもようで、無断出国の疑いがある。

 ゴーン被告はレバノンにも国籍がある。大使館などを通じて出国した可能性があり、東京地検が経緯の確認を進める。
弁護団の弘中惇一郎弁護士は「お話しすることは何もない」と語った。

 関係者の一人はWSJ紙に、ゴーン被告が日本で公正な裁判が受けられると確信していないため出国した、と説明した上で
「(被告は)産業・政治的な人質であることにうんざりしている」と語った。被告は近日中に現地で記者会見を開くという。
英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)によると、ゴーン被告はベイルートの空港に到着。地元メディアはプライベートジェットで
到着したと伝えている。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019123100111&;g=soc