2019年12月19日、中国メディアの新華網は、中国の列車にあるトイレで排出された「便」の行方について紹介する記事を掲載した。

記事はまず、「以前は各列車の停車中に車両内のトイレが使えなくなり、駅が近づくと車掌が利用中の乗客にトイレから出るよう呼びかけていた」と紹介した。

その上で、「かつての列車のトイレは大小便をそのまま線路の上に落としていた」とし、走行中の列車から糞便やトイレットペーパーを落とすと、
気流の圧力によって分解され微細な霧状の粒になって地面に落ちるため「そのまま大自然と一体化する」と解説。「仮に停車中に用を足してしまうと、
糞便はそのまま地面に落ちることになって駅に悪臭が立ち込めてしまうため、停車中にはトイレが利用できないルールになっていた」と伝えている。

そして、「2000年ごろからは糞便を直接落とすことによる環境面、衛生面の汚染を考慮し、高速鉄道を含む多くの鉄道車両で『真空集便式』の処理を
行うようになった」と紹介。「空気の圧力を利用して糞便を汚物箱内に収納し、終点に到着したら箱内の汚物を真空吸引して汚物処理所内に入れる」とし、
これにより高速鉄道では停車中でもトイレが利用できるようになっていると解説した。

記事はまた、汚物箱にたまった糞便を収集するスタッフの作業ぶりを紹介。「1編成あたり8カ所ある汚物箱を計30分かけてきれいにし、
1日に何トンもの糞便を吸引する大変な作業である」とした。さらに、「乗客がナプキンやタオル、ペットボトルなどのごみを便器に
捨てることで汚物箱が詰まり、手で異物を取り除かなければいけない状況もしばしば起きる」と伝え、
高速鉄道のトイレを使う際にはモラルを守るよう呼びかけている。(翻訳・編集/川尻)

https://www.recordchina.co.jp/b768447-s0-c30-d0135.html