人材派遣大手のパソナグループ(東京)は12日、バブル崩壊の影響で就職難だった「就職氷河期世代」を中心に、300人を来年4月から順次、正社員と
して新規採用すると発表した。このうち200人を淡路島で展開する観光・娯楽施設などの事業に充てる。

 同社は新規採用者を淡路島に優先的に配分することで、島内にある観光・娯楽施設やレストランなどの事業を強化する方針。各施設の運営や管理、販売促
進、マーケティングなどの要員として200人を振り向ける。残り100人は同社の全国各拠点に配置する。年齢は不問だが、「主に就職氷河期世代の人を
歓迎したい」としている。

 同社は、創業者である南部靖之代表の肝いりで、出身地(神戸市垂水区)の対岸にある淡路島での雇用創出事業を展開。独立就農を支援する「パソナチャ
レンジファーム」を2008年に開いたのを手始めに、廃校舎を利用した観光・集客施設や地産地消レストラン、アニメの体験型テーマパーク「ニジゲンノ
モリ」などを開設してきた。

 淡路島は豊かな自然に恵まれ、神戸や大阪との交通利便性も高く、観光客や移住者が増えていることから、同社は現地での事業に力を入れている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201912/0012954178.shtml