東シナ海の端に浮かぶ約8平方キロの島が、アジアで有事の際に米海軍の「不沈空母」として使われる日が来るかもしれない。

日本政府は先ごろ、九州本島から30キロあまり南方にある鹿児島県の無人島 、馬毛(まげ)島を買収すると発表した。
島の大部分の土地を所有するのは東京の開発会社で、島には以前の開発計画で放置された2つの交差する滑走路がある。
日本政府は滑走路を舗装し、米海軍と海兵隊の空母艦載機の陸上離着陸訓練に利用する方針を示している。
だが、一度適切な施設が完成すれば、この島は日本の自衛隊の恒久的な基地としての役割も果たしうる。中国が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する中、日本は東シナ海でのポジションを強化しようと模索している。

基地の数が増えれば増えるほど、敵対勢力が戦闘時に相手方を圧倒し有利となるためにより多くのミサイルが必要になるとの考えによるものだ。

恒久的な陸上の基地は空母よりも価値が高いと考えられている。
理論上、空母は一発のミサイルや魚雷でも戦力外となる可能性があるが、陸上の基地は多数の攻撃を受けても耐えることができる。
また戦闘によるダメージを受けても、空母のような複雑な兵器より陸上の基地の方が早く修繕可能だ。
シンガポールのSラジャラトナム国際研究院の研究フェロー、コリン・コー氏は「空母が標的となり沈没した場合、もう元には戻らない」
「(島なら)少なくとも沈みはしない。時間と労力をかければ再び運用可能になる」と語る。

馬毛島 米軍の「不沈空母」に?|au Webポータル国内ニュース https://article.auone.jp/detail/1/2/3/109_8_r_20191208_1575780841694821