妊娠中に魚を多く摂取した女性はそうでない人と比べて、出産後、半年から1年たったあと、
抑うつ状態になりにくい傾向があることが富山大学の研究グループが8万人を対象に行った調査でわかりました。
研究を行ったのは富山大学医学部の浜崎景准教授のグループです。
研究グループによりますと妊娠中や出産後の女性は、気分が落ち込んで何もやる気が起きなくなる「抑うつ状態」になることがあります。
浜崎准教授らは平成23年から26年にかけて妊娠した女性およそ8万人を対象に、魚の摂取量と抑うつ状態の関係を調査しました。
その結果、摂取量が1日当たりおよそ5グラムと最も少なかった人たちに比べ、
それ以上魚を食べていた人たちは出産から半年後と1年たった時点でいずれも抑うつ状態になりにくい傾向があることがわかりました。
魚の摂取が抑うつ状態の防止につながっていることを証明するにはさらに研究が必要だということで、
浜崎准教授は「今後は臨床研究を通じて、因果関係を証明したい。
妊娠中の女性は胎児への影響のおそれがあり、薬を服用しづらいので、薬に頼らない治療につなげていきたい」と話していました。
妊娠中の魚摂取 産後抑うつ状態防ぐ効果か 富山大研究グループ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191007/k10012115761000.html