「悪材料という悪材料がすべて出た」…韓国航空会社8社すべて赤字

 14日に韓国の二大航空会社である大韓航空とアシアナ航空の4−6月期実績が
発表されると、航空業界はパニックに陥った。両社とも業界の予想を大きく
下回る1000億ウォン(約88億円)台の営業赤字を出したためだ。これに先立ち
実績を発表した格安航空会社(LCC)を合わせても、韓国の航空会社8社で今年
4−6月期に黒字を出した所は1社もなかった。大韓航空とチェジュ航空の株価は
16日の株式市場取り引き時間中に一時、この52週間の新安値を記録した。

 国内航空産業が四面楚歌に陥った。急激な最低賃金引き上げや為替レート上昇
(ウォン安)のせいでコストが増加した上、不買運動による日本への旅行キャンセル、
香港のデモ、中国新規路線就航計画中止まで重なり、踏んだり蹴ったりの状況だ。
景気不況長期化で旅行消費心理が大幅に下がり、航空産業全体が泥沼に陥って
しまうのではないかという懸念が広がっている。ある航空会社の役員は「20年以上
この仕事をしてきたが、これほどまでにあらゆる悪材料が一度に噴き出したのは
初めて。突破口すら見えていないので余計に心配だ」と話した。(略)

 7−9月期の実績の見通しも暗い。韓日経済確執による日本旅行ボイコットが
7月から本格化したためだ。あるLCC関係者は「日本への旅行客減少が実績に反映
される7−9月期の結果がどのようになるかと思うと、もはや恐怖でしかない」と
話した。航空各社は日本ツアー予約率が昨年に比べ最大で50%まで急減したため、
日本行きの63路線について運航中止や減便、座席数が少ない航空機への切り替え
などの調整を行った。
 日本へ行く路線の代わりに中国の新規路線を増やして危機を打開しようという
航空各社の戦略も思い通りにはなっていない様子だ。中国航空当局が13日、「10月
10日まで中国の全路線で新規運航申請を受け付けない」と突然通知してきたためだ。
中国は明確な理由も明らかにしていない。このため、翌月から張家港・延吉など
への就航を考えていた韓国の航空会社の運航計画が崩れた。LCC業界はあたふたと
台湾・東南アジア路線の新規就航と増便の可否を探っている。(略)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/08/17/2019081780018.html