クマが住宅に侵入 冷蔵庫あさり、冷食までごっそり完食
2019年8月7日10時34分

埼玉県秩父市で7月下旬、住宅にクマが侵入し、
冷蔵庫を物色するなどしていたことが6日分かった。
秩父地方は例年春から秋にかけてクマの出没が増えるが、
住宅が狙われるのは珍しいという。同市などはわなを仕掛け、
猟友会に捕獲を依頼するなど、警戒態勢を取っている。

市生活衛生課によると、7月28日夜から翌未明、同市浦山の
一人暮らしの女性宅にクマが侵入。家具などを壊したほか、
冷蔵庫の扉を強引に開けて外し、冷凍食品も含めて
ごっそり食べた跡があった。玄関から出て行ったようだが、
侵入口が分からず、おそらく窓からではないかという。
ツキノワグマとみられる。

女性宅は森林に近い住宅が点在する地区。前日からクマが目撃され、
住宅の壁をたたくなどしたため、恐れた女性は近くの娘宅に避難して無事だった。

同課によると、今年はほかの地区でもクマが住宅に接近しているとの
目撃情報が多いという。住宅を襲う行為は、
「もう何年も前にあったという記憶しかない。危機感を持っています」
と担当者は話す。

山林に生息するクマは春から秋にかけて活発に行動するという。
県内の出没件数は昨年34件、今年は6月末現在で16件。
登山やハイキング、渓流釣りなどで入山する場合は注意が必要だ。

https://www.asahi.com/articles/ASM864QFJM86UTNB00B.html