今年度の最低賃金の引き上げについて話し合う労働局の審議会が東京と神奈川で開かれ、いずれも、国の審議会が示した目安どおり時給で28円引き上げるとする答申をまとめました。
これによって東京と神奈川ではことし10月から最低賃金が全国で初めて時給1000円を超えることになりました。

企業が従業員に支払わなければならない最低賃金について、厚生労働省の審議会は先月、東京や神奈川などの6つの都府県で28円引き上げるとする目安を示しています。

これを受けて5日、東京労働局で労使の代表が参加する審議会が開かれ、最低賃金を目安どおり28円引き上げ、1013円とする答申をまとめました。

神奈川労働局の審議会も5日、28円引き上げ、時給1011円とする答申をまとめました。

それぞれの労働局は今月20日まで答申に対する異議申し立てを受け付け、異議がなければ最低賃金はことし10月から引き上げられ、全国で初めて1000円を超えることになりました。

東京地方最低賃金審議会の都留康会長は「1000円を超えたのはかなり大きな変化で、労働者にとって生活のベースアップにつながる。経営者側は経営の悪化につながらないよう工夫してほしい」などと話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190805/k10012022581000.html