2016年公開、国内外で数々の映画賞に輝いた記念碑的作品が、初の地上波放送
アニメーション映画『この世界の片隅に』が、8月3日21:00からNHK総合で放送される。

2016年に公開された『この世界の片隅に』。2007年から2009年にかけて『漫画アクション』で連載されたこうの史代の漫画を原作に、映画『マイマイ新子と千年の魔法』やテレビアニメ『名犬ラッシー』、『BLACK LAGOON』シリーズなどを手掛けた片渕須直がアニメ化したもの。

2016年11月の公開当初からSNSを中心に大きな評判を呼び、徐々に公開規模を拡大。『第41回アヌシー国際アニメーション映画祭』長編部門審査員賞、
『第21回文化庁メディア芸術祭』アニメーション部門大賞、『第40回日本アカデミー賞』最優秀アニメーション作品賞など、国内外のアニメ映画賞に輝いた。日本アニメ映画史を塗り替えた記念碑的な作品である。

https://youtu.be/yoI9Yl60BqU

すでにNetflixやAmazon Prime Videoといった動画配信サービスでも観ることができるが、地上波での放送は初めて。「すずさん」たちの戦時下における生活を丹念に、生き生きと描いた同作。
全国各地の視聴者と共にリアルタイムで、生活に密着したテレビという媒体を通して鑑賞する体験には、格別なものがあるはずだ。同時に、この作品の受容のされ方が新たな局面に入ることも意味するだろう。


主人公・すずの声はのん。「すずさんに命を吹き込んでくれて感謝の気持ちでいっぱい」
公開から3年が経った作品なので、すでに数多くの評が出ている。6年をかけた長い制作期間、資金調達に苦慮したことからクラウドファンディングに活路を見出し、3千人を超えるサポーターから3900万円以上の制作資金を集めたという逸話。
呉や広島の戦時中の風景を細やかに再現した徹底した取材、主人公・すずの年表、日々の生活を思い描いた日記まで創作したという執念すら感じさせるほど強固な調査など、制作にまつわるエピソードは枚挙にいとまがない。
https://www.cinra.net/uploads/img/column/201908-konosekainokatasumini_skkskcl_l_full.jpg

https://www.cinra.net/uploads/img/column/201908-konosekainokatasumini_skkskcl-photo7_body.jpg