日ロ首脳会談始まる 平和条約、交渉加速を再確認へ

安倍晋三首相は29日、ロシアのプーチン大統領と大阪市内のホテルで会談した。
平和条約交渉が難航しており、1956年の日ソ共同宣言を基礎にした交渉加速を再確認したい意向だ。
エネルギーや医療分野での協力拡大で合意し、北方四島での共同経済活動も協議する。経済をテコにした信頼醸成を図る。

プーチン氏は20カ国・地域首脳会議(G20サミット)にあわせ来日した。
両氏の会談は今年1月以来で26回目。会談の冒頭「多くの分野で2国間の関係は進展してきた。
平和条約を含め、すべての分野の話ができるのは楽しみだ」と語った。

56年宣言に基づく交渉加速は両首脳が昨年11月の会談で合意した。
交渉責任者の河野太郎、ラブロフ両外相が今年に入り4回会談を重ねたが、北方領土の主権を巡る両国の立場の溝は埋まっていない。
首相は同日放送された文化放送ラジオ番組(収録は27日)で「平和条約の問題をできる限り前進させたい」と述べた。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO46772830Z20C19A6MM8000