2019/06/22 14:04
 宮城県内で、不発弾など爆発物とみられるものの発見が相次いでいる。親の遺品整理の際に見つかることが多く、爆発する危険もあることから、県警は「触らずにすぐ通報してほしい」と呼びかけている。

 色麻町で9日午前、「不発弾のようなものがある」と通報があった。周囲は住宅が点在し、近くには国道457号も通っていた。県警は立ち入り規制をかけて自衛隊などと確認。付近住民も一時避難したが、約3時間半後に爆発の恐れのない照明弾と判明した。

 仙台市青葉区の住宅街では先月、父親の遺品整理をしていた男性が、手投げ弾を近所の駐在所に届け出て周囲は一時騒然となった。

 色麻町で見つかった照明弾は、農業用の袋に入れられて空き地に埋まっていた。土地の所有者が見つけ、空き地の隣に住む男性(74)に相談し、通報した。男性は「何かわからない人は、燃えないゴミとして出してしまうんじゃないか」と心配する。

 男性によると、かつて付近には旧日本軍の工場があったため空襲を受けたという。男性は「40年前くらいに不発弾をいじった地域の家族3人が爆発で亡くなった」と話し、不発弾の危険性を訴えた。

 県警生活安全企画課によると、こうした不発弾などの届け出数は今月12日までに6件あり、昨年1年間の5件を上回った。以前は工事現場から見つかることが多かったが、近年は高齢者が亡くなった後の遺品から出てくることが多いという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190621-OYT1T50393/