食卓や弁当で親しみ深いノリの製造大手が今月、値上げにかじを切った。背景
にあるのは、1972(昭和47)年度以来という養殖ノリの凶作だ。さまざまな原因が
指摘されているが、対策は道半ば。「おむすびにノリを巻けなくなる」という悲鳴も
上がっている。
 やむを得ず海苔(のり)製品の価格を改定させていただくことといたしました――。
 今年4月、白子(東京)、大森屋(大阪)、ニコニコのり(大阪)のノリ製造大手3社
が6月出荷分からの値上げをウェブサイトで相次いで発表した。家庭用商品の値
上げ率は0・5〜8・4%。このうちの1社の担当者は、「その後から卸業者に理解
を求めて回った。今は小売業者に事情を説明している」。東京都内のノリ店の店主
は「駆け込み需要なのか、5月は客が多かった」と話す。
 値上げの背景にあるのは、全国で46年ぶりの水準というノリの凶作だ。

朝日新聞デジタル
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