先週、川崎市で起きた小学生らの殺傷事件で容疑者の男がひきこもり傾向があったとみられていることなどについて、
根本厚生労働大臣は「事実関係が明らかでなく、安易に、事件の原因をひきこもりなどと結び付けるのは
厳に慎むべきだ」と述べました。

先週、川崎市で起きた小学生ら20人が包丁で刺され、死傷した事件では、自殺した容疑者について、親族が
ひきこもり傾向にあると自治体に相談していたことが明らかになっているほか、農林水産省の元事務次官が44歳の
長男を刺したとして逮捕された事件では、元事務次官は、警察の調べに対し「長男はひきこもりがちで
家庭内暴力があった」と供述しています。

これらの事件について、根本厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で「大変痛ましい事件が続いている。
さまざまな方が意見を表明しているが、事実関係が明らかではなく、安易に引きこもりなどと結び付けることは
厳に慎むべきだ」と述べました。

一方、根本大臣は「ひきこもりへの対策は個人の状況に寄り添い、きめ細かく支援しながら、社会とのつながりを
回復することが重要だ」と述べたうえで、ひきこもりなどが原因で社会的に孤立したり、家庭内の問題が
複雑になっているとして、引き続き誰もが相談しやすい体制の構築などに取り組む考えを示しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190604/k10011940211000.html