https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190520/k10011922061000.html
GDP 2期連続プラスも国内需要はふるわず

ことし1月から3月までのGDP=国内総生産は、物価の変動を除いた実質の伸び率が、前の3か月と比べてプラス0.5%、年率に換算してプラス2.1%と2期連続のプラス成長でした。
輸入の大幅な減少が、計算上、成長率を押し上げましたが、設備投資と個人消費はマイナスとなり、国内需要はふるいませんでした。

内閣府が発表したことし1月から3月までのGDPの速報値は、物価の変動を除いた実質の伸び率が、前の3か月と比べてプラス0.5%でした。

これが1年間続いた場合の「年率」に換算するとプラス2.1%で、2期連続のプラス成長となりました。

主な項目をみますと、「輸出」はIT関連の需要の落ち込みからマイナス2.4%でしたが、「輸入」は去年の秋以降の原油価格の下落でマイナス4.6%と、10年ぶりの大幅な減少となりました。
この結果、輸入の減少が輸出の減少を大きく上回ったことで、計算上、成長率を押し上げる形になりました。

また、「公共投資」は、昨年度の第1次補正予算の執行が本格化したことなどから、プラス1.5%と高い伸びを示したほか、「住宅投資」もプラス1.1%でした。

一方で、中国経済の減速の影響などで、企業の「設備投資」は製造業を中心に投資を先送りする動きが出てマイナス0.3%でした。

GDPの半分以上を占める「個人消費」も、生活に身近な食料品の相次ぐ値上げなどで消費者の節約志向が強く、自動車や衣料品などの販売も減ったため、マイナス0.1%でした。

今回のGDPは、輸入の大幅な減少が成長率を押し上げ、数字上は2期連続のプラス成長という結果となりましたが、景気回復を支えてきた設備投資と個人消費はマイナスとなり、国内需要はふるいませんでした。

■スーパー「経営的には正念場」

(以下省略)