【煙台(中国山東省)=東慶一郎】2017年3月に煙台で中国当局に拘束された日本人男性(70歳代)に対する判決公判が
17日、煙台市の裁判所(地裁)であり、国家機密情報窃盗罪で懲役5年6月と財産3万元(約48万円)没収の実刑判決を
言い渡されたことが、日本政府関係者への取材で分かった。

 男性は、日本地下探査(本社・千葉県船橋市)の社員で、温泉探査のため訪れた煙台で拘束された。
判決では、国家機密を窃取し、海外に移送したと認定されたというが、具体的にどのような行為が問題とされたかは明らかになっていない模様だ。

 この温泉探査を巡っては、17年3月に煙台と海南省三亜で、社員ら計6人が同時期に拘束された。
うち4人は17年7月に解放されたが、今回判決を言い渡された男性と、海南省で拘束された協力会社の男性1人が起訴されていた。

 15年以降、中国では少なくとも9人の日本人がスパイ罪などで起訴された。
今回の男性を含め、これまで6人が実刑判決を言い渡されている。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20190517-OYT1T50231/