北欧フィンランドの極右 フィン人党とは? ムーミンの国で今何が起きているのか 
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https://news.yahoo.co.jp/byline/abumiasaki/20190422-00123212/
欧各国といえば、「幸福な国」、「ママや働く女性に優しい国」などとして世界調査で頻繁にトップを占める。

優しい国のイメージが強い北欧。だが、「右翼ポピュリスト」政党(以下、記事では「極右」と統一)は、ノルウェー、スウェーデン、デンマークでは、すでに以前から何らかの形で国会の構図や政権に影響を与えている。

北欧各国で極右が以前から力を増加してきた背景には、北欧独自の寛容な福祉制度がある。北欧に住むことに憧れる人は日本にもいるだろう。一方で、移民背景のある人々は、納税率が必ずしも高いわけではなく、特に難民の背景があると、医療や福祉制度により頼ることもある。「甘えるな」。各国の極右は、厳しい言葉を最も極端な手法で発する。

実のところ、移民や難民に厳しめの政策をするのは、中道右派・中道左派は関係なく、どこの政党でも似ている。政策と言論を切り分け、冷静に、政策だけを見ると、あまり大きな違いはない。だが、人々の感情を極端にあおる表現で、各国の極右は新聞やテレビでよりヘッドラインを飾ることとなる。

2015年に初めて与党入りしたフィン人党だが、2017年に党内で分裂が起きる。分裂の結果、新政党「青の改革」が政府に残り、ユッシ・ハッラ=アホ党首の「フィン人党」は野党に戻った。

今回の選挙では、「青の革命」党は0議席という結果に終わり、「フィン人党」は39議席。

第一党の社会民主党は40議席

第二党のフィン人党は39議席

第三党の国民連合党は38議席

与党第一党だった中央党が大敗したことで、各党の議席は伸びた。中道左派の社会民主党が中心となって、今後の協議が進むとみられる。

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ヘルシンキ中心部の広場に行くと、各政党がスタンドを設けていた。「日本人ですか!日本の移民政策は素晴らしい。私たちは日本を尊敬しています」。

そう党員たちに言われる。これは、ノルウェーでもスウェーデンでも言われることだ。各国の極右は難民をほとんど受け入れない日本を、素晴らしい見本だと思っている(日本で難民認定手続きで在留が認められた人は65人:法務省)

ヘルシンキ議会議員であるマリ・ランタネン氏(フィン人党)は、今年の総選挙に出馬する。


「私たちはEUと移民に批判的な政党です。フィンランド人が幸せな生活を続けていけるように活動をしています」。

「フィンランドでの問題は、多くの難民申請者が長期間ずっと滞在していることです。私たちはこの数を少しだけ減らしたい」と、国民の安全を心配しているた。

「夜は安心して歩けないと、市民は私たちになんとかしてくれと訴えてきます。難民申請者は自由に外を歩き回っており、一部の社会問題を作っている原因です。北欧では、女性や子どもたちには好きな服を着てほしい」と、宗教が理由での被り物には否定的だと語る。

「私たちはすべての外国人が嫌だと言っているわけではありません。税金を払い、合法滞在であれば、喜んで受け入れます」。

「10年前に比べて、フィンランドでは移民問題をより話しにくくなったなと、私は感じています」。