江戸時代に朝鮮半島から派遣された外交使節団「朝鮮通信使」を再現した祭りが4日、韓国で開かれ、およそ200年ぶりに復元された木造の船が披露されました。

「朝鮮通信使」は、江戸時代に朝鮮王朝から幕府に派遣された外交使節団で、韓国南部のプサン(釜山)から船で長崎県の対馬に渡り、日本各地をまわりながら交流を深めました。

プサンで4日行われた祭りでは、朝鮮王朝時代の装束に身を包んだ市民のほか、
対馬や山口県下関市などゆかりの深い日本各地から訪れた人たち、合わせておよそ1300人が市内中心部を練り歩きました。

ことしはまた、当時、使節団が日本に渡る際に利用した全長35メートルの木造の船が披露され、
訪れた人たちは、およそ200年ぶりに復元された雄姿を写真におさめていました。

船は韓国の国立海洋文化財研究所が、過去の文献をもとにおよそ900本の材木を使って、3年以上をかけて復元したということです。

木造船に体験乗船した地元の女性は「当時の船そのものに乗っているようで、感動しました。
日本と文化的な交流を深めた当時のように、私たちも心に余裕を持てば、今の日韓関係も、よりよくなるのではないでしょうか」と話していました。

祭りは6日まで行われ、船はその後、ことし8月に対馬に渡ってお披露目されるということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190504/k10011905611000.html
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