【ソウル=名村隆寛】日本の朝鮮半島統治に抵抗して起きた「三・一独立運動」から100周年を記念した特別対話集会が29日、ソウル市内で開かれ、鳩山由紀夫元首相が講演した。

鳩山氏はいわゆる徴用工の問題について「1991年に当時の柳井(俊二)外務省条約局長が『個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたものではない』と答弁しており、
日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決しているのではない」と述べた。
ただし、日本としては、同協定で国家間の問題としては解決済みとの立場だ。

また、韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機へのレーダー照射問題に関して「韓国艦艇は遭難した北朝鮮漁船の救助の最中で、自衛隊機への攻撃の意図があったとは思えない。危険だと大騒ぎする話ではない」と語った。
その上で「問題は冷静さを失い、好戦的な雰囲気に一気に傾いてしまう日本の世論にあるように感じる」と指摘した。

一方、鳩山氏は北朝鮮をめぐる問題にからみ「特に日本は朝鮮半島の南北分断に大きな責任を有している国だ」と独自の見解を示し、
「単にトランプ米大統領を全面的に支持するだけでなく、韓国に積極的に協力する姿勢を示すべきだ」と強調した。

https://special.sankei.com/f/politics/article/20190329/0001.html
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