イタリアを訪れている中国の習近平国家主席は、マッタレッラ大統領と会談し、巨大経済圏構想の「一帯一路」を通じた協力で関係を強化していくことで一致しました。

イタリアを訪れている中国の習近平国家主席は、22日、マッタレッラ大統領とローマで会談し、その後、共同で記者会見しました。

この中で、習主席は「両国はインフラ建設や港の物流などに関して潜在力を掘り起こすべきで、『一帯一路』を通じた良質で実務的な協力のもとで双方の貿易や投資を拡大してきたい」と強調しました。

これに対し、マッタレッラ大統領は「イタリアと中国の企業の双方の協力を強化する理想的な枠組みだ」と評価し、「一帯一路」を通じた協力で関係を強化することで一致しました。

習主席は23日にG7=主要7か国との間では初めてとなる「一帯一路」に関する覚書にコンテ首相と署名する見通しで、イタリアの港のインフラ整備などの協力を強化していく方針です。

「一帯一路」をめぐっては、インフラ整備などを受け入れた対象国が過剰な債務を抱え込んで苦境に陥っているという批判も出ているほか、中国の影響力の拡大にアメリカが警戒を強めています。

このため中国としては、G7の一員でもあるイタリアの支持を取り付けることで構想を進めたいねらいがあります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190323/k10011857641000.html