政府が平成に代わる新たな元号について、4月1日の公表直前に天皇陛下とともに、
皇太子さまにも報告する方向で調整していることが分かった。

 新元号を定める政令は現在の陛下の署名を受けて公布、皇太子さまが新天皇に
即位する5月1日に施行(改元)されることから、お二人にあらかじめ伝えることが
望ましいと判断した。安倍晋三首相の周辺が3日、明らかにした。

 首相自らが報告することも検討されている。新元号を最終案に絞り込んだタイミングで、
速やかにお二人に報告する見通し。天皇の政治関与を禁じた憲法4条に抵触する
疑義を生まないよう、具体的な段取りは内閣法制局の意見も踏まえて慎重に判断する。

 1979年に成立した元号法は「元号は、政令で定める」と規定。政府は、
新元号制定の手順について、89年の平成改元時を踏襲する考えで、
複数の候補の中から4月1日に有識者や衆参両院議長の意見も踏まえて
閣議決定する。新元号は、新天皇がお亡くなりになった後の「贈り名」となる。

 天皇や新天皇は新元号の選定過程に関わらない。ただ、平成改元の際も、
政府は宮内庁長官を通じ、元号発表前に現在の天皇陛下に報告した。 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190203-00000031-jij-soci