今回の日ロ外相会談について、ロシア側は、北方領土問題をめぐる双方の立場に大きな隔たりが
あったことを明らかにし、今後の交渉では、日本側がロシアの主張に耳を傾け、立場の隔たりを
埋める用意があるのか、見極めていく構えです。

ロシアのラブロフ外相は14日、モスクワで行われた日ロ外相会談後の記者会見で、
北方領土問題をめぐる双方の立場について、「根本的な見解の違いが残っていることを
隠すつもりはない」と述べて、大きな隔たりがあることを明らかにしました。

そのうえで、ラブロフ外相は、交渉では、日本が、第2次世界大戦の結果、島々がロシアの
主権下になったことを認めることが「最初の1歩だ」として、日本側が従来の立場を変えないかぎり、
進展は難しいとの立場を示しました。

さらに日本が「北方領土」と呼ぶことも「受け入れられない」と述べ、厳しい姿勢を示しました。

こうしたなかでも、ラブロフ外相は、プーチン大統領の指示にもとづき、日本と質の高い協力や
信頼関係を構築したいとして、交渉を継続していく意思は示しています。

ロシアとしては、今月22日に行われる首脳会談をはじめ、今後の交渉で、日本側がロシアの主張に
耳を傾け、立場の隔たりを埋める用意があるのか、見極めていく構えです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190115/k10011778031000.html