大相撲初場所2日目は14日、両国国技館で行われ、進退の懸かる横綱稀勢の里は平幕逸ノ城にはたき込みで敗れ、初日から2連敗となった。
土俵にはった稀勢の里は両手をついてうつむき、しばらく動けなかった。進退を懸けて臨んだ勝負の場所を悪夢の連敗発進。
支度部屋でも言葉らしい言葉を発することはなく、国技館から引き揚げる足取りもいつになく重かった。
226キロの逸ノ城に思い切ってぶつかっていった。左差しにこだわらず、がむしゃらに前にも出た。
しかし、いなされて体勢を崩すと心も乱れた。慌てて前のめりになったところをはたき込まれた。
立つ前から土俵は異様な雰囲気に包まれた。まずは稀勢の里が手つき不十分を指摘され、逸ノ城も2度突っかける。張り詰めては緩む場内のムード。
ただでさえ注目を集めた土俵は、立ち合いを繰り返すたびに熱を帯びていった。
土俵下で見守った藤島審判長(元大関武双山)は「大変な場所で焦っている」と精神面の変調を指摘。
「まだまだ2日目。攻めて前に落ちている分、初日よりはいいんじゃないか」と何とか光明を見いだすようにして取組を振り返った。
師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は進退をめぐって色めき立つ報道陣に対し「場所は終わっていない。明日もある」と述べた。

https://www.sankei.com/sports/news/190114/spo1901140016-n1.html