バス改造の「走る喫煙所」登場 イベント会場に出張、喫煙所問題の解決策となるか
1/9(水) 16:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190109-00010003-norimono-bus_all


タバコの煙を分解し車外に放出

「分煙マナーバス」車内(画像:ビッグウェーブホールディングス)。
「移動式販売車」「移動式銀行窓口車」「移動式図書館車」など、固定の店舗や施設ではなく、クルマを活用し様々な場所でビジネスやサービスを展開する事例があります。
そのようななか、バスを改造して車内を喫煙所とした「移動式分煙室」なるものが登場しました。

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 開発したのは、静岡や愛知でクルマの買取事業を展開するビッグウェーブホールディングス(静岡県浜松市)。同社ではこのバスを「分煙マナーバス」と名付けています。

 車内の両側に灰皿が据え付けられており、タバコの煙は空調により「煙分解システム」へと運ばれ、車外に無煙、無臭の空気が放出されるとのこと。
その電源は車両の屋根に設置されたソーラーパネルと、外部からのプラグによる給電で賄われ、蓄電システムによりエンジンをかけることなく最大約20時間稼働できるといいます。

 ビッグウェーブホールディングスによると、このようなバスを活用した移動式の喫煙所は、ほかに類例がないとのこと。同社に開発の背景を聞きました。

――「分煙マナーバス」はどのような経緯で開発されたのでしょうか?

 人の多い場所での「分煙」をどうすべきか、という当社社長の思いから開発しました。イベント会場などで喫煙所を設ける場合、屋外にテントやパーティションなどで囲いを作って灰皿を置いても、そのなかはモクモクになり、煙も外に漏れ出てしまいます。
またこのご時世、そこでタバコを吸っているのを見られるのも、はばかられてしまうでしょう。バスならば閉ざされた空間であるうえ、電源も確保できますので、外に煙が出ていかないようにできると考えました。

 今回、水を使わない「無水式灰皿」も新たに開発しています。通常は灰皿に消火用の水を溜めますが、タバコで汚れたその水を捨てるのにも抵抗があります。
「無水式灰皿」は、内部を真空状態にすることで火を消し、煙は分煙システムに流れていくというものです。これも含め、浜松や近隣の様々な企業にご協力をいただきながら完成にこぎつけました。