【ニューヨーク=大塚節雄】米東部時間2日夜の外国為替市場で円相場が急伸し、一時1ドル=104円台後半をつけた。2018年3月以来の円高・ドル安水準。
アップルが18年10〜12月期の売上高見通しを下方修正したことを受け、アップル株が時間外取引で急落。リスク回避のムードが強まり、薄商いのなか
安全通貨の一角とされる円買いが優勢となった。円買いが一巡した後は107円前後で推移した。
円相場は昨年末にかけて上昇に弾みがつき、年明け2日のロンドン市場では中国の経済指標の悪化を受けて108円台後半まで円高が進んだ。
同日のニューヨーク市場では108円台後半を中心に推移したが、アップルの下方修正を受けてニューヨーク市場の終了後にさらに円高が進んだ。
ニューヨーク債券市場では米長期金利の指標となる10年物国債利回りが一段と低下(債券価格は上昇)し、2.62%と18年1月下旬以来、約11カ月ぶりの
低い水準で取引を終えた。中国の指標悪化などから世界経済の減速不安が強く、安全資産とされる米国債を買う動きが強まった。夕方にはアップルの
業績予想の下方修正も債券買いを後押しし、金利水準をさらに押し下げた。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39606310T00C19A1000000/