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著名な中国人写真家 連絡取れず “当局が拘束”と家族訴え

中国が抱える社会問題を取材し、数多くの国際的な賞を受賞してきた著名な中
国人写真家が、先月、新疆ウイグル自治区を訪れたあと連絡が取れなくなって
いると家族が明らかにし、中国当局に拘束されたとして解放するよう訴えてい
ます。

連絡が取れなくなっているのは中国人写真家の盧広さん(57)です。

盧さんはこれまで、環境汚染や貧困など中国が抱える社会問題の実情を写真に
収めて発表し、数多くの国際的な賞を受賞してきました。

アメリカに住む盧さんの妻が、今月26日ツイッターで明らかにしたところによ
りますと、盧さんは先月、写真のイベントに参加するため新疆ウイグル自治区
を訪れたあと、今月3日から連絡が取れなくなっているということです。

その後、盧さんは、イベントの関係者1人とともに現地の警察に連れ去られた
と、この関係者の家族から連絡を受けたということで、家族は中国当局に拘束
されたとして解放するよう訴えています。

中国の新疆ウイグル自治区では、イスラム教を信仰する大勢のウイグル族の人
たちが、テロ対策を名目に当局の収容所に入れられ、不当に拘束されていると
して国際社会から懸念の声が相次いでいますが、当局の規制が厳しく、自由に
取材することが難しいのが現状です。

フリーの写真家として活動していた盧さんはことし4月、NHKの取材に対し、
「中国の多くの記者は規制を受け、やりたい仕事ができないが、私のような自
由な立場は、当局の監督を受けずに撮りたいものを撮ることができる利点があ
る」と話していました。
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181128/k10011726691000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181128/K10011726691_1811281809_1811281814_01_02.jpg