<地球温暖化がこのまま進めば、世界中の都市でネズミが大量発生すると、科学者が警告。一部の都市では、既にネズミがの増殖が始まっている>

今のまま地球温暖化が進めば、世界中の都市がネズミにとって絶好の繁殖地になると、科学者らが警告している。

ニューヨーク、シカゴ、ボストンなどアメリカの主要都市は今でも、大量発生したネズミの駆除に毎年数百万ドルを投入している。
だがもし気象学者の予測どおり世界の平均気温が今世紀末までに「2度」上昇すれば、暖い冬と猛暑が増えて、ネズミが異常繁殖することになるという。

「ネズミ博士」として知られる米コーネル大学のボビー・コリガン教授によれば、ネズミの妊娠期間は14日。
またブルームバーグによれば、ネズミの赤ちゃんは生後1カ月で繁殖できるようになるという。単純計算すれば、1匹のネズミが、1年後には1万5000?1万8000匹に増えるというのだ。

既にその兆しはある。ボストン郊外の保健当局には昨年10月、「水たまりに25?30匹のネズミがいる」という通報があった。
同じ頃ニューヨークでも、ネズミが公営住宅を浸食し、住民が悲鳴を上げているという報道があった。「ネズミは丸々と太り、アパートに住み着いている」と、ある住人は言う。

ニューヨーク・ブルックリンにある集合住宅、マーシー・プロジェクトの43歳の住人は、ネズミたちは居心地が良すぎるのか、人間が近寄っても逃げようとさえしない、と語った。
「自分の縄張りだとでも言わんばかりに逃げもせず、じっとしている。人間を怖がらないのは異常だ」

米害虫管理協会によれば、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコとオークランド一帯、ワシントンDCは、全米でネズミが多い上位5都市だ。

ネズミ博士から生物学者にいたるまで、科学者たちが、温暖化によるネズミの大量発生を警告したのは今回が初めてではない。
米雑誌「ニュー・リパブリック」は昨年、2050年までに世界人口の70%が都市部に住むようになると予想されることから、事態はさらに悪化するだろう、と書いた。

ネズミの地球侵略が始まった
https://news.biglobe.ne.jp/international/1105/nwk_181105_3719065159.html