日本ハム・斎藤佑 プロ9年目へ「大きなフォームで」復活必ず

プロ8年目のシーズンを未勝利で終えた日本ハム・斎藤佑樹投手(30)が自主練習を行っている千葉・鎌ケ谷の
2軍施設でスポニチ本紙のインタビューに応じた。11年の入団から2年間で11勝をマークも、その後は不振や
コンディション不良もあって低迷。胸の内に秘める思い、ファンへの感謝などを激白した。 (構成=山田 忠範)

――まずは3試合で0勝1敗、防御率7・27だった今季を振り返って。

「1軍で最初の登板でつまずいてしまい、それを引きずってしまった。その後は早く1軍に戻りたいと焦って
夏場に腰痛。全てがうまくいかなかった感じがします」

(略)

――11年の入団から2年間で11勝も、ここ6年間で計4勝。24日にはシーズンが終わってから初のブルペン投球も行った。

「今年こそ、今年こそ、と思ってやっているのに成績を残せない。だったら同じことをやっていては駄目。ここ何年か制球を
意識しすぎてフォームがこぢんまりとしているので、大きいフォームで強いボールを投げることを練習でも意識している。
球速というよりも球質を上げたい。2年前から上半身も下半身も柔軟性を高めるトレーニングをしているので、
それも継続しながら大きく、しなやかなフォームを見つけたい」

――精力的にランニングも行っている。

「去年のこの時期はウエートを重点的にやっていたけど、今年はとにかく走りまくる。例年は走っていないPP(左右のポール間走)も
毎日8から10本は走っています。この時期に土台をつくり、しっかりと勝負できる体で来年2月1日のキャンプインを迎えたい」

――結果が出ない6年間で自身の支えは?

「活躍できなくなってからでも、ずっと変わらずに応援してくれているファンの方々です。昔は1日で読み切れない量の手紙を
頂いていたけど、今でも1日に2、3通は頂ける。それが、どれだけ心の支えになっているか…。感謝というレベルではないです。
心が折れそうになることばかりだけど、支えてもらっています」

――鎌ケ谷でも常に笑顔でファンに接している印象がある。

「自分には信念がある。それは“野球を楽しむ”ということ。どんなに結果が出なくて悩んでいても、グラウンドでは
前向きにやる。小さい頃からプロ野球を夢見て、そこにたどり着いた。だからユニホームを着させてもらっている
限りは喜びや感謝を忘れないように、と思っている。苦しそうに野球をやることだけはしたくないし、そんな姿をファンに
見せたくない。できるだけ笑顔で接したいとも思う。甲子園で優勝した時も、大学時代も、今もスタンスは変わりません」

――25日にはドラフト会議が行われ、自身と同様に甲子園でブレークした金足農の吉田らフレッシュな面々が入団する。
高校時代のような活躍を願うファンも多い。

「あっという間に(プロで)8年が過ぎて30歳になった。とにかく応援してくれるファンがいる限り、恩返ししなければいけない。
もう、結果を残すしかないと思ってます」

https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2018/10/27/kiji/20181027s00001173036000c.html