聖徳太子が描かれた旧1万円札の偽札を飲食店で使った疑いで、81歳の男が警視庁に逮捕された。
1986年に発行が停止された同紙幣は現在も使えるが、日常生活で触れることはめったにない。
店員は見慣れないデザインのお札をつい受け取ってしまったが、あなたは見破れるだろうか。

男の逮捕容疑は9月上旬、東京駅構内のコーヒー店とファストフード店で偽の1万円札を各1枚使った疑い。
8月以降、都内の飲食店やスーツ販売店など17店でよく似た偽札が計23枚見つかっており、同庁捜査2課はいずれも同じ男が使ったとみている。

同課によると、偽造されたのは、聖徳太子が描かれ、86年まで約30年間発行されていた「C一万円券」。
インクジェット式プリンターで印刷されたとみられるが、記番号は全て異なり、一部にはすかしが入っていた。
男は「知人からもらった。偽物とは知らなかった」と話しているという。

逮捕容疑の2件で男に対応した店員は20代と60代。
2人とも「今も使える」ということで受け取って9千円程度のお釣りを渡してしまい、店が売り上げを入金する際に銀行のチェックで発覚した。
「精巧なつくりではないが、聖徳太子の1万円札にはなじみがなく、見破れなかったのだろう」と捜査幹部は話す。

「聖徳太子」の偽1万円札、見破れますか?
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36406110S8A011C1CC0000/
https://www.nikkei.com/content/pic/20181014/96958A9F889DE1E4E6E2E4E3E3E2E3E0E3E2E0E2E3EA9191E2E2E2E2-DSXMZO3640608012102018CC0001-PB1-2.jpg