安倍晋三首相は10月2日の内閣改造で、盟友の麻生太郎副総理兼財務相を続投させる。

 連携して長期政権を築いてきたとして、内閣の中枢にとどめ置くことに首相は強いこだわりを持つ。ただ、財務省不祥事で責任を問われた麻生氏に世論の風当たりはなお強く、野党は国会論戦で攻勢をかける構えだ。

 麻生氏は第2次安倍内閣が発足した2012年12月に現在のポストに就いた。これ以降、一度も替わっていない閣僚は同氏と菅義偉官房長官の2人だけ。首相は26日(日本時間27日)の米ニューヨークでの記者会見で「麻生氏にもしっかり土台として支えていただきたい」と留任を明言した。

 麻生氏は、最高責任者として「孤独」とされる首相の経験者。政権運営に悩み苦しんだ経験も共有しており、麻生氏に対する安倍氏の信頼は絶大。二人の関係を、首相周辺は「一蓮托生(いちれんたくしょう)の間柄」とみる。実際、麻生氏を要職から外せば、政権は安定感を失うとの見方は与党内に多い。
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