AIタクシーは、NTTグループのAI技術を活用。携帯電話の利用者の位置情報や気象情報などに加えて、遠鉄タクシーの過去1年分の運行データを組み合わせて、30分以内のタクシー需要を予測する仕組みだ。
普段よりも、人が多いエリアや乗車獲得率の高い進行方向などを割り出して、10分おきに車内に配備したタブレット端末へ配信。ドライバーが、それを見て進行ルートを考える。
タクシー会社にとっては、実車率の向上など業務の効率化が見込める一方、利用者にとっては、待ち時間の短縮が期待できる。
遠鉄タクシーは、NTTドコモ東海支社と共同で実験を実施。実験期間中10台のタブレットを借り、うち9台はタクシーに配備し、1台は配車センターで使用する。
同社によると、近年の同社の業績は緩やかに悪化している。ただ、病院に通う高齢者などを中心に昼間の迎車は増えている。
人手不足を背景に、運転手の確保も課題で、業務の効率化は喫緊の課題となっている。
同社の丸山晃司社長は「お客様の待ち時間短縮はもちろん、限られた乗務員で効率的な業務をこなせるようになれば良い」と期待を寄せた。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20180916-OYT1T50045.html