韓国で重い肺炎などを引き起こすMERSコロナウイルスの感染が3年ぶりに確認され、
韓国政府は、20人余りを隔離するとともに感染症の警戒レベルを引き上げるなど、
感染の拡大防止に努めています。

韓国政府の発表によりますと、中東のクウェートからUAE=アラブ首長国連邦を経由して
7日に帰国した60代の男性が、下痢の症状が見られたため病院で詳しい検査を受けた結果、
重い肺炎などを引き起こすMERSコロナウイルスに感染していることが確認されたということです。

韓国政府は、この男性に加え、接触があった家族や同じ飛行機の乗客など
22人を隔離するとともに、感染症への警戒レベルを4段階のうち下から2番目の「注意」に引き上げました。

そして、9日午後、関係閣僚を集めて緊急の対策会議が開かれ、イ・ナギョン(李洛淵)首相は、緊張感を持ってあらゆる事態に備えるよう指示しました。

韓国では2015年、中東から帰国した男性からMERSコロナウイルスの感染が拡大し、186人の感染が確認され、このうち38人が死亡しています。

当時は、多いときでおよそ6700人が隔離の対象となったほか、外国からの観光客が激減して経済的にも大きな打撃を受けました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180909/k10011620751000.html?utm_int=all_side_ranking-social_002