■不可思議な体重減少は要注意サイン

生活習慣病予防には、大切な体重コントロール。

しかし、不可思議な体重減少は、がん診療の立場から申し上げると、要注意です。実際に、私自身が医学部の学生実習で何度も教えられたのは、がん患者さんの問診では、
体重変化を良く聞くように、ということでした。

■がん細胞は大量にエネルギーを消費する
その一方で、がん細胞の存在は、基礎代謝として消費するエネルギーの量を増大させます。がん細胞は、正常の細胞よりも増殖・成長の
スピードが速いケースが多いです。すなわち、がん細胞が体内に存在する場合には、それだけ多くのカロリーを、じっとしていても
消費していくということになります。

肝臓や肺など、かなり大きくなっても臨床的な症状がでないケースでは、著明な体重減少(通常は、数カ月で10〜15%の体重減少)を契機に
色々と調べてみることで見つかる場合もあります。もちろん、甲状腺機能亢進症のように悪性疾患以外でも基礎代謝量が増大するケースもありますし、
疾患とは全く関係のない場合もあります。

心配しすぎる必要はありませんが、不可思議な体重減少が認められる場合には、念のため、医療機関を受診しておくことが良いと思います。

https://www.excite.co.jp/News/column_g/20180818/Allabout_31425.html