琉球大学大学院医学研究科の村上明一助教は、ラクダ科のアルパカの血液を使って、200億種類を超える熱に強い抗体を短期間で製造できる技術を開発した。
今年4月に琉大発ベンチャー企業「RePHAGEN」(リファージェン、西原町)を立ち上げており、抗体を使った産業化を目指している。
抗体をセンサーとして機械に搭載すれば、空港などで感染症の原因になる病原体を判別できるとみられ、4年以内の完成を目指して装置の開発を進めている。

 村上氏が開発したのは「高性能VHH抗体の迅速開発技術」。抗体は、体内に入ったウイルスや病原体(抗原)に反応して、免疫のもとになる物質。
一般的な抗体はL鎖とH鎖で構成されるが、H鎖のみで構成する特殊な抗体を持つラクダ科に注目した。
ラクダ科の抗体は安定した性質を持ち、ヒトの抗体と構造が近く治療に使いやすい特徴があり、血液を入手しやすいアルパカで抗体を開発した。

アルパカ血液から抗体  琉大ベンチャー 感染症対策活用へ
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