トランクス派の男性はブリーフ派よりも精子の数が多い

トランクスのようなゆったりした下着を履いている人は、ブリーフやボクサーブリーフのようなぴったりした
下着を履いている人に比べて精子の数が多いことが研究で示されました。

Type of underwear worn and markers of testicular function among men attending a fertility center | Human Reproduction | Oxford Academic
https://academic.oup.com/humrep/advance-article-abstract/doi/10.1093/humrep/dey259/5066758

Are Tighty-Whities Bad for a Man's Sperm Count?
https://www.livescience.com/63283-men-underwear-sperm-count.html

この研究は男性の下着の種類と精子の数の関係を調査した最大のものの1つで、2000年から2017年の間に
不妊治療のためマサチューセッツ総合病院を訪れた、主に30代の男性656人を被験者としています。

被験者は精子と血液サンプルを提出すると共に、普段使用している下着の種類についてアンケートに回答。
その結果、最も着用されていたのはトランクスだったとのこと。

そして被験者の精子の数を数えたところ、トランクスを履いている人も、ブリーフやボクサーブリーフのような
ぴったりした下着を履いている人も、いずれも精子の濃度は標準レベルだったものの、トランクス派の方が
一度の射精で出た精子の濃度が25%高く、動いている精子の数も33%多かったそうです。

この傾向は、精子の数が影響を受けるとされる肥満・運動量・熱いお風呂に入る頻度・喫煙といった要素を
考慮に入れても変わりませんでした。

また、研究者は、ぴったりした下着を履いている被験者は精子形成に関係する卵胞刺激ホルモン(FSH)の
レベルが高いことも発見しています。これは、ぴったりした下着を身につける人は精子の数が減少するがゆえに、
脳にFSHを上げるための信号が送られるのだと解釈されています。

これまでに行われた研究で、睾丸の温度が高いと精子の生成に対してネガティブな影響があることが明らかに
なっており、ぴったりした下着を履くことで睾丸の温度が高くなっている可能性があると考えられています。

ただし、この研究では「下着の種類を変えると精子の数は影響を受けるのか」「ぴったりした下着を履いている人は
子どもを持つ機会が少ないのか」という点は調査されていません。また、精子の数の多寡は繁殖力の強さとは
関係しないという点にも注意が必要です。精子の数は変化するものであり、いま精子の数が少ないからといって
即座に「子どもを作るのが難しい」と解釈すべきではないと専門家は指摘しています。

研究者は子どもをもうける方法を探している人に対して下着の種類を変えることをアドバイスしていますが、
一方で、今回の研究だけでは根拠に乏しいとして、「他にも科学的根拠が豊富な対処方法は存在する」と
述べている人もいます。

https://gigazine.net/news/20180809-underwear-type-sperm-count/