福井県福井市東郷小のプールで8月1日に1年女児が溺れ一時意識不明となった事故を受け、
今年初めて監視役を務めている同市内各校の保護者らからは「事故はゼロではないと思っていた」「いざというとき本当に助けられるのか」などと戸惑いの声が上がっている。
ただ、子どもに楽しみを提供したいとの思いから、東郷小以外で事故を理由に開放を中止するまでの動きはなく、専門家は「注意力を維持するため、交代して監視に当たるなどの対応を」と呼び掛けている。

 市は今年、PTAなどに監視員を担ってもらう方法でプールを開放。7月の事前説明会では▽25分おきに5分の休憩を挟む▽準備体操をさせる▽2人以上で行う−など監視業務の注意点を伝えた。

 ただ、特に警戒が必要な低学年向けの統一したルールなどはなく、各校のPTAなどは▽保護者の同伴を義務づける
▽高学年と利用日を分ける▽高さ30〜40センチの板を沈めかさ上げする−など独自の対応で安全を確保している。
万が一に備え、児童の氏名や緊急連絡先を記したカードを用意したPTAもある。

 事故を受け、実際に監視に当たる保護者らからは「(プールに入る)人数が多くなると目が行き届くかどうか不安」「素人が監視している態勢で本当に大丈夫なのか」などの声があった。
また、連日の猛暑に関連して、中止を判断する気温の基準など対応策を市教委が定めていないことにも不満が聞かれた。

 事故の恐れがあるとして、当初は開放しない方向で考えていたという松本小PTA会長(36)は「楽しみにしている子どもたちが多いので、引き続き気を引き締めて監視に当たりたい」と話していた。

プール監視に不安「助けられるか」 
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/668379
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