カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法が20日に成立し、これまでは賭博罪が適用され禁止されてきたが、
観光や地域経済の振興につながる「公益性」があると判断された区域(全国3か所まで)は例外的に合法化される見通しだ。

カジノ合法化で懸念されているのが、「ギャンブル依存症」患者の増加。政府は「対策を講じる」としているが、有識者からは「そんなものに意味はない」「効果があるとは思えない」などの指摘が。

一方で、公営ギャンブルの存在やパチンコが事実上賭博となっていることから、「カジノができたところで変わらないのでは」との声もある。



■依存症は精神的な甘え?
世の中にはギャンブルに限らず、アルコールやゲームなど、さまざまな「依存症」が存在する。いずれも重度になると、
日常生活を送ることが困難になる深刻な病気なのだが、原因について「精神的に甘えているだけ」と厳しい声も根強い。

しらべぇ編集部が全国の20代〜60代の男女1,474名に「依存症の原因は精神的な甘え」だと思うか聞いた調査では、59.3%が「甘えだと思う」と回答している。

依存症に陥っていない人にとっては、ギャンブルやアルコールに傾倒する行為は「止めようと思えば止められるもの」と感じているようだ。

■患者の家族に聞いてみた
家族がギャンブル依存症だったというNさんに、意見を聞いてみた。

「ギャンブル依存症の人って、大体最初に『ビギナーズラック』で大儲けしているんです。競馬で1,000円が10万円になったとか、
パチンコで大当たりしてお金がめちゃくちゃ増えたとか。一度大きな成功体験をしたせいで『楽して稼げる』と勘違いするようになり、ドツボにハマるようになる。


私の家族の場合は、競馬で万馬券を当てることに快感を感じたようで…。結局負け続けて、借金までするようになっていました。
中年独身1人暮らしで、暇な時間とある程度のお金があったことも要因だったようです。現在は強制的に実家に戻し、治りつつあります。

ギャンブル依存症に陥った原因を『精神的な甘え』だと見るかは人それぞれですが、私は一種の寂しさみたいなものを埋めるために、依存するのではと思っています」

カジノの設置でギャンブル依存症患者が増加するか否かは不明だが、陥る可能性が増えることだけは間違いない。政府にはしっかりとした「対策」を講じてもらいたいものだ。

https://sirabee.com/2018/07/21/20161712699/