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所沢市長(元中学校教員)のエアコン設置に対する考え(2018年)

●夏休みを除く「20数日間くらい何とでもなる」
●健康面から「夏は汗をかくもの」
●エアコン設置で温暖化進む(緑化を優先)
●財源は有限

エアコンの是非を検討する際の貴重な意見です。



なお、3年前、住民投票をして問うた「防音校舎にエアコンを入れること」については、騒音の大きい2校に入れて、
その後は財政を考えながら優先順位も考え慎重に検討する、と決定させていただきました。
昨年、狭山ヶ丘中学校の整備が終わり、30年度には北中小の工事となります。が、あわせて新年度の予算には、
そのほかの学校に対し暑さ対策として、エアコン含め検討するための調査費を計上いたすつもりです。

私としては、最も暑い夏休み中は子どもも来ない、すなわち使わないのでありますし、7月と9月の土日を除いた20数日間くらい何とでもなる。
発育途上の子ども達の健康面から考えても、夏は汗をかくもの。いや、温暖化がひどいというのなら、エアコンをつければさらに温暖化を
進めてしまうのだから、大震災を経験した私たちは、アスファルトを土に戻し、緑をふやして、むしろエアコンなどいらない所沢にしていかねばならない
のではないか、それが未来の子どもたちに対する責任なのではないか、と思うのです。

また、財政を考えるとその分何かをやめねばなりません。それは本市の特徴、厚い福祉施策なのか、それとも、先ほど申しあげた「人の充実」などなのか。で
も、それは守りたいのであります。また、防衛省の方式でなく、安いといわれるよその市の方式を使っても、エアコンにかかる毎年の費用は、
放課後児童クラブ全31クラブの1年分の指定管理費、すなわち運営費とほぼ同じなのでありまして、1年分の児童クラブの活動と20数日間のエアコン費用が同じ。
これは私としては、やりきれない話なのです。いや、エアコンがあって快適になることよりも、家族や両親が仲良いこと、友達がいると思えることのほうが
どんなにか子どもにとって大切な鍵となるのに、と思うのです。

しかし、理想を掲げても、違う意見があるのも、また事実です。そこで、この年末、教育委員さんともお会いして、意見も伺い、AかBか、ではなく、AもBも。
エアコンも入れるけど、地球温暖化をできる限り避けるよう人間も自然と寄り添う努力をする。市の先生もそれでも採用し、子どもたちと先生方がじっくり
向き合う環境を作ることもあきらめない。トイレの改修もやる。それぞれが少しずつ譲歩して、小さなWIN-WINの方法で、マチごとエコタウン所沢構想を
掲げる所沢ならではの手法ができないか、調査検討してもらうことといたしました。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/mayor/message/hisyo20180110095020383.html