アメリカのホワイトハウス高官が、中国は米中間の貿易摩擦の問題で歩み寄る姿勢がないと批判したことについて、中国外務省の報道官は、
小説「ドン・キホーテ」の話を引き合いに出し、アメリカこそが現実と仮定の話の区別がつかなくなって一方的に問題を拡大させていると反論しました。

アメリカのホワイトハウス、国家経済会議のクドロー委員長は18日、米中の貿易摩擦の問題について「中国の習近平国家主席は、
現段階では協議を行う意図がない」と述べ、歩み寄る姿勢が感じられないと批判しました。

これについて、中国外務省の華春瑩報道官は19日の記者会見で、「中国は誠意と辛抱強さを持ち、問題がエスカレートするのを避けるため
最大限努力してきた」と強調したうえで、「アメリカはこん棒を振り上げて脅迫し、横暴なうえに言行も一致していないことが事態をエスカレート
させている根本的な原因だ」と批判しました。

そして、「アメリカ側は17世紀のドン・キホーテが行ったことに熱中すべきでない」と述べ、主人公が物語に熱中し現実と区別できなくなった
小説の話を引き合いに出して、アメリカこそが現状を正しく認識しないまま一方的に問題を拡大させていると反論しました。

中国は、経済の安定的な成長のため貿易摩擦が激化するのは避けたい意向で、中国外務省の報道官は連日、記者会見で長い時間をかけて
アメリカの主張に反論しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180719/k10011540441000.html