「はやぶさ」の知見生かす “人工流れ星”プロジェクト顧問にJAXA川口淳一郎さん - ITmedia NEWS
宇宙ベンチャーのALE(東京都港区)は7月18日、2020年春に広島県で「人工流れ星」を流すプロジェクト
「SHOOTING STAR challenge」で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)シニアフェローの川口淳一郎さんが
顧問に就いたと発表した。小惑星探査機「はやぶさ」の開発に携わった川口さんの知見を、人工流れ星
を流すための人工衛星の開発設計などに生かす。
ALEは7月現在、2機の人工衛星を開発している。同社の岡島礼奈社長によると、はやぶさのリエントリー
(宇宙空間から大気圏への突入)は人工流れ星のミッションに近い所があるという。「ミッションの成功確率
を上げるために顧問に就任してもらった。2号機に搭載するスラスター(推進システム)を共同開発している」
(岡島社長)
SHOOTING STAR challengeは、宇宙空間に打ち上げた人工衛星から1センチほどの粒(流れ星の“基”)
を放出し、大気圏に突入させることで、地上から人工的な流れ星が見えるようにするプロジェクト。2020年
春に、広島・瀬戸内地域で実施する予定だ。
18年3月時点では、人工衛星の開発完了は19年春を見込んでいたが、スケジュールを変更。18年8月に
は初号機を完成させ、12月に打ち上げる予定という。2号機は19年初頭に完成させ、夏に打ち上げる。両
機とも20年2月に通常運用を始め、準備が整った機体で人工流れ星を流すとしている。
1つの機体に積載する人工流れ星の基はそれぞれ400粒。1回のイベントで15〜20発を放出するので、
1機あたり20〜30回のイベントを行えるという。岡島社長は「まずは広島でイベントを実施するが、今後は
グローバル展開も見据えており、既に問い合わせもいくつかもらっている」と話す。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1807/18/news119.html